久しぶりの相手に手紙を書こうと思うと「今さら連絡しても大丈夫かな」「どんな書き出しにすれば失礼にならないかな」と、最初の一行で手が止まってしまいますよね。
ご無沙汰しているからこそ、言葉選びやマナーが気になってしまう方も多いと思います。
この記事では、そんな不安を解消できるように、手紙を書く前の基本ポイントから、相手別の書き方、シーン別の文例までまとめてご紹介します。
「ご無沙汰しております」の正しい使い方や、便箋や封筒の選び方など、最低限押さえておきたいマナーもやさしく解説していきます。
さらに、親戚・友人・恩師・仕事関係の方それぞれに使える表現や、季節の挨拶に添えられる一言メッセージもたっぷり載せています。
最後まで読んでいただければ、「何を書けばいいか分からない…」というモヤモヤが「これなら書けそう」に変わっているはずです。
ぜひ気になるところから読み進めて、あなたらしい一通を仕上げるヒントにしてみてくださいね。
久しく会っていない人へ手紙を書く前に押さえたい基本ポイント

「ご無沙汰しております」の本来の意味と使ってよい場面
久しぶりの相手へ手紙を書くときに、まず思い浮かぶのが「ご無沙汰しております」というフレーズではないでしょうか。
この言葉には「長い間、連絡やご挨拶ができていなくて申し訳ありません」という控えめな気持ちが込められています。
そのため、目上の方やお世話になった方、しばらく会っていない親戚など、少しあらたまった関係性の相手に使うのが基本です。
一方で、かなりカジュアルな関係の友人に対しては、少し堅く感じられることもあります。
その場合は「お久しぶりです」「ずいぶんご無沙汰してしまいましたね」など、やわらかい表現に言い換えると自然です。
また、あまりにも頻繁に「ご無沙汰しております」を使うと、かえってマイナスな印象になってしまうこともあります。
何年も連絡をしていない相手に初めて出すときや、節目の報告をするタイミングなど、ここぞという場面で使うと、言葉の重みがきちんと伝わります。
久しぶりの連絡で失礼にならないための気遣いフレーズ
久しぶりに手紙を出すときは、いきなり本題に入るのではなく「長くご連絡できなかったことへのひと言」を添えると印象がやわらぎます。
例えば「長らくご連絡も差し上げず失礼いたしました」「すっかりご無沙汰してしまい申し訳ありません」などの一文があるだけで、丁寧な印象になります。
親しい友人であれば「なかなか会えないうちに季節が何度も変わってしまいましたね」のように、少しくだけた表現にしても構いません。
大切なのは、連絡が途絶えていたことを全く触れないのではなく、軽くふれてから近況へとつなげていく流れです。
また、相手の生活や体調を気づかうフレーズも、久しぶりの手紙には欠かせません。
「お変わりなくお過ごしでしょうか」「ご家族の皆さまもお元気でいらっしゃいますか」といった一言があるだけで、文章全体の温度がぐっと上がります。
久しぶりだからこそ、責めるような言い方や、急に頼みごとだけを書いてしまうことは避け、まずは相手を思いやる言葉から始めてみましょう。
便箋・封筒・ペン選びの基本マナー
手紙は文章だけでなく、使う紙やペンの雰囲気も「気持ち」を伝える大切な要素です。
親戚や恩師など、少しフォーマルな相手に送る場合は、白や淡い色合いのシンプルな便箋と封筒を選ぶと安心です。
キャラクターものやカラフルすぎるデザインは、親しい友人向けには楽しいですが、目上の方にはカジュアル過ぎる印象になることもあります。
ペンは、読みやすさとにじみにくさを考えると、黒または濃い紺色のインクが無難です。
鉛筆や薄い色のペンは、きちんとした手紙では避けた方がよいとされています。
また、途中でインクの色が変わってしまうと、どうしても読みにくくなってしまいます。
できれば、書き始める前にペンのインク残量を確認して、最後まで同じペンで書ききるようにすると見た目もきれいです。
封筒の宛名を書くときは、住所と名前のバランスを意識しながら、ゆっくりていねいに書くことを心がけてみてください。
宛名・日付・前文・結びなど、手紙の基本構成をおさらい
いざ書き出そうとしたときに「どこから書けばいいんだっけ?」と迷いやすいのが、手紙の基本的な構成です。
一般的には、①日付や自分の住所 ②宛名 ③前文(あいさつや季節の言葉)④主文(本題)⑤末文(締めの言葉)⑥署名、という流れで書きます。
かしこまった手紙では「拝啓」や「敬具」などの頭語・結語を入れることも多く、特に目上の方やビジネスに近い関係では意識しておきたいポイントです。
一方で、親しい友人や同世代の親戚にあてた手紙であれば、頭語や結語を省いてもマナー違反にはなりません。
その分、季節のあいさつや近況報告をていねいに書くことで、十分に心のこもった一通になります。
久しぶりの相手には、前文で「ご無沙汰していることへのお詫び」と「相手を気づかうひと言」を入れてから、本題で近況やお祝いごとなどを書き進めると流れがきれいです。
最後の結びでは「今後とも変わらぬお付き合いをいただけましたら幸いです」「またお会いできる日を心待ちにしております」など、前向きな言葉で締めくくると好印象です。
手紙にするかLINEにするか迷ったときの考え方
あえて「手紙」で伝えると喜ばれやすいケース
今は、ちょっとした近況報告ならLINEやメールで済ませることが多いですよね。
だからこそ、あえて「手紙」という少し手間のかかる手段を選ぶこと自体が、相手への特別な気持ちの表れになります。
例えば、結婚や出産、転職などの人生の節目を伝えたいときや、長年お世話になった恩師や上司への感謝を伝えたいときは、手紙の方が思いが伝わりやすい場面です。
また、高齢の親戚や、スマホにあまり慣れていない方にとっては、紙の手紙の方が読みやすく、何度も読み返してもらえるという良さもあります。
相手の自宅のポストに届くまでの時間や、封筒を開けるワクワクも含めて、一つの「贈り物」のように受け取ってもらえることも多いです。
「特別なお知らせ」「今だからこそ伝えたい感謝」「少し距離があいてしまった相手」といったキーワードに当てはまるときは、手紙を選ぶ価値が十分にあります。
ビジネス寄り・フォーマルな相手への適切な連絡手段
元上司や取引先、仕事でお世話になった方などビジネス寄りの関係だと、「手紙でいいのか、メールの方がいいのか」と迷ってしまうこともありますよね。
基本的には、現在もやり取りが続いている相手や、急ぎの用件がある場合はメールが優先です。
一方で、退職してからしばらく時間が経った元上司に近況を報告したいときや、定年退職した恩人にお礼を伝えたいときなどは、あえて手紙を選ぶと丁寧な印象になります。
会社宛てに送る場合は、封筒の宛名に会社名と部署名、名前をフルネームで書き、社内で迷子にならないようにする配慮も大切です。
メールだけだと少し事務的になりがちな内容も、手紙なら自分の言葉でゆっくりと気持ちを綴ることができます。
「今すぐ返事が必要な用件かどうか」「相手の立場や世代」を考えながら、メールと手紙を使い分けてみましょう。
負担にならないタイミングと送る頻度の目安
久しぶりに手紙を出すときは、「今送ったら迷惑ではないかな」「突然すぎないかな」とタイミングも気になりますよね。
相手の生活が忙しくなりそうな時期、例えば年度末や決算期などを外し、比較的落ち着いていそうな頃を選ぶと安心です。
季節の節目に合わせて送るのもおすすめで、年始のご挨拶や暑中見舞い・残暑見舞いなどに近況を添えると、自然な流れで久しぶりの連絡ができます。
頻度としては、久しく会っていない相手には年に一度〜数年に一度くらいのペースでも十分です。
むしろ、あまり短い間隔で何通も送ってしまうと、相手の負担になってしまうこともあります。
「またお時間のあるときにでも、近況を聞かせていただけたらうれしいです」など、相手のペースを尊重する一文を添えると、相手も気持ちよく手紙を受け取れます。
手紙は、やり取りの回数よりも、一通一通に込められた思いが大切です。
無理のないタイミングで、あなたの「どうしても伝えたい気持ち」を乗せて送ってみてくださいね。
相手別・書き出しから結びまでの書き方と構成のコツ
親戚・親族への手紙 近況と季節の話題で距離を縮めるコツ
親戚や親族への手紙は、かしこまりすぎず、かといってくだけすぎない「ほどよい丁寧さ」を意識するのがポイントです。
書き出しでは「ご無沙汰しております。皆さまお変わりなくお過ごしでしょうか。」のように、相手とその家族を気づかうひと言を添えると、温かい印象になります。
そのあとに「こちらは相変わらず元気に暮らしております。」など、自分側の近況を簡単に伝えてから、具体的な話題に入っていきましょう。
親戚の場合は、小さな出来事でも共有してもらえるとうれしいと感じる方が多いので、子どもの成長や最近始めた趣味、仕事の変化などを少し詳しめに書いてみるのがおすすめです。
また、季節の話題を一文入れるだけで、文章全体にやわらかさが生まれます。
「桜のつぼみもふくらみ、ようやく春らしくなってきました。」といった一言があると、相手の頭の中にも、その季節の風景が浮かびやすくなります。
結びの部分では、「お体に気をつけてお過ごしください。落ち着きましたら、また〇〇でお会いできたらうれしいです。」のように、再会へのさりげない願いを添えると、距離がぐっと近づく一通になります。
友人への手紙 思い出を織り交ぜたカジュアルな文章の組み立て方
友人への手紙は、他の相手よりも自分らしさや素直な言葉を出しやすい相手です。
書き出しでは「お久しぶりです」「元気にしてる?」といったシンプルなあいさつに続けて、「なかなか会えないうちに季節が何度も変わってしまったね」と、少しくだけた表現にしても問題ありません。
本題に入る前に、学生時代や以前一緒に過ごした頃の思い出に軽くふれると、「そういえばそんなこともあったな」と相手の心の中にも温かい気持ちが広がります。
例えば「この前、あのとき一緒に行ったカフェの前を通りかかって、懐かしくなって手紙を書いています。」のような一文を入れると、自然な流れで近況報告につなげることができます。
文章全体は敬語でなくても構いませんが、「久しぶりに連絡してごめんね」の一言を入れておくと、大人同士のマナーとして好印象です。
結びには、「また落ち着いたらごはんでも行こうね」「時間が合えばオンラインでおしゃべりしよう」など、無理のない範囲での提案を添えておくと、相手も返事を書きやすくなります。
友人宛ての手紙は、かしこまるよりも「話しかけるように書く」イメージで、一文一文を短めにまとめると読みやすく仕上がります。
恩師・お世話になった方への手紙 感謝を軸にしたスマートな構成
恩師やかつてお世話になった上司など、目上の方に出す手紙では、何よりも「感謝の気持ちを軸に構成する」ことが大切です。
書き出しは「ご無沙汰しております。〇〇学校でお世話になりました〇〇です。」のように、自分が誰なのかを最初に明確にしておきます。
特に長い時間が経っている場合や、相手が多くの教え子・部下を持つ立場であれば、「〇年に卒業いたしました」「当時△△部でご指導いただきました」など、思い出してもらいやすい情報も添えると親切です。
そのうえで、「在学中(在職中)は大変お世話になりました」「あのときいただいたお言葉を、今も仕事の節目で思い出しております」など、具体的なエピソードを交えながら感謝を伝えます。
近況報告をする際も、「現在は〇〇の仕事に携わり、日々学びながら過ごしております。」といった形で、成長の報告として書くと、相手にとっても嬉しい内容になります。
結びでは、「これからもいただいた教えを胸に、日々精進してまいります」「お体にお気をつけて、ますますのご活躍をお祈り申し上げます」など、敬意を込めたフレーズで締めくくるとスマートです。
全体としては、くだけすぎず、かといって堅苦しすぎない文章を意識し、丁寧語と敬語を中心にまとめると、落ち着きのある一通になります。
元同僚・仕事関係の人への手紙 丁寧さとフランクさのバランス
元同僚や、以前一緒に仕事をした方に送る手紙では、ビジネスの距離感と個人的な親しみの両方を意識する必要があります。
書き出しでは、「ご無沙汰しております。いかがお過ごしでしょうか。」といった基本的なあいさつに続けて、「〇〇株式会社でご一緒させていただいておりました〇〇です。」と名乗ると分かりやすいです。
もし部署名やプロジェクト名など、共通の話題がある場合は「当時〇〇プロジェクトでお世話になりました」と添えると、相手の記憶がスムーズにつながります。
本文では、「退職後は〇〇業界で新しい仕事に挑戦しております」などの近況を簡潔に伝えたうえで、「あのときの経験が今も大きな支えになっています」と、一緒に働いた時間への感謝を一文入れると好印象です。
同僚に近い関係であれば、「あの頃のバタバタした毎日が、今となっては懐かしいですね」のように、少しフランクな思い出話をはさんでも構いません。
ただし、過度に内輪ネタに寄りすぎたり、誰かを悪く言う内容は避け、前向きなエピソードを選ぶことが大切です。
結びでは、「お忙しいところ恐れ入りますが、お時間のあるときにでも近況をお聞かせいただけましたらうれしいです。」など、相手の忙しさへの配慮を示す表現を添えると、大人同士の礼儀ある一通になります。
文章全体としては、敬語をベースにしつつ、ところどころに柔らかい言葉を混ぜることで、丁寧さと親しみやすさのバランスがとれた手紙になります。
シーン別ですぐに使える手紙の文例集

特別な用事はないけれど「元気にしてる?」と連絡したいとき
「特に大きな用事はないけれど、ふと顔が浮かんだから連絡したい」
そんなときに使えるのが、近況+さりげない一言で構成したシンプルな手紙です。
重くならないように、短めの文章でまとめると、相手も構えずに読めます。
例えば、親戚や友人宛てなら、次のようなイメージです。
ご無沙汰しております。
お変わりなくお過ごしでしょうか。
こちらはおかげさまで元気に暮らしております。
最近は仕事にも少しずつ慣れ、休日には近くの公園を散歩するのが楽しみになりました。
ふと〇〇さんのことを思い出し、久しぶりにお便りを書きたくなりました。
お忙しい毎日かと思いますが、お体にはどうぞお気をつけてお過ごしください。
またご都合が合いましたら、ゆっくりお話しできたらうれしいです。
このように、「思い出したから」「近況を伝えたくて」という理由を一文添えると、相手も受け取りやすくなります。
最後は「お返事はお気になさらずに」などと添えておくと、相手の負担を減らすこともできます。
結婚・出産など慶びごとを報告する文例
結婚や出産などの慶びごとは、久しぶりの相手にもぜひ手紙で伝えたい出来事の一つです。
ポイントは、近況報告の中に自然にお知らせを織り込むことと、相手への感謝やこれからの抱負を少し添えることです。
例えば、恩師やお世話になった方に出す場合のイメージは次のようになります。
ご無沙汰しております。
〇〇学校でお世話になりました〇〇です。
早いもので、卒業から〇年が経ちましたが、先生にはいかがお過ごしでしょうか。
私の方は、現在〇〇の仕事を続けながら、日々元気に暮らしております。
私事ではございますが、このたび〇月〇日に入籍いたしました。
在学中に先生から教えていただいた「周りの人を大切にしなさい」という言葉を、結婚生活でも忘れずに歩んでいきたいと思っております。
お忙しい毎日かと存じますが、どうぞお体を大切になさってください。
またいつか、ゆっくりとご挨拶に伺える日を楽しみにしております。
出産の報告であれば、「〇月に第一子となる女の子を授かりました」「夜泣きに振り回されつつも、家族でにぎやかな毎日を過ごしています」のような一文を添えると、近況が伝わりやすくなります。
慶びごとだからこそ、感謝と前向きな気持ちを丁寧な言葉で綴るのがポイントです。
転職・引っ越しなど近況報告をしたいときの文例
転職や引っ越しといったライフイベントは、久しぶりの相手にも共有しやすい話題です。
ただし、仕事内容や住所の詳細を書きすぎると堅くなりすぎてしまうので、要点を押さえながらも雰囲気が伝わる程度にまとめるのがおすすめです。
元同僚や仕事関係の方に向けた文例は、次のようなイメージです。
ご無沙汰しております。
いかがお過ごしでしょうか。
〇〇株式会社でお世話になっておりました〇〇です。
退職からしばらく経ちましたが、皆さまお変わりなくご活躍のことと存じます。
このたびご報告があり、筆をとりました。
実は〇月より、〇〇業界の会社で営業の仕事に携わることになりました。
以前〇〇さんとご一緒したプロジェクトで学んだことが、新しい職場でも大きな支えとなっています。
新しい環境で戸惑うこともありますが、一つひとつ経験を積みながら、少しでも成長していけたらと思っております。
お忙しいところ恐れ入りますが、お時間のあるときにでも、皆さまの近況をお聞かせいただけましたらうれしいです。
親戚や友人に対しては、「駅前のマンションに引っ越して、買い物がとても便利になりました」「自然の多い地域に移り住み、休日は散歩を楽しんでいます」など、暮らしぶりの変化を書いてあげると、相手も新しい生活をイメージしやすくなります。
年賀状・暑中見舞いなど季節の挨拶に使える一言メッセージ
年賀状や暑中見舞いなど、季節の挨拶は久しぶりの連絡をしやすいタイミングです。
長文を書かなくても、短い一言メッセージを添えるだけで、心の距離を少し縮めることができます。
例えば、年賀状に添える一言としては、次のようなフレーズが使いやすいです。
昨年はすっかりご無沙汰してしまい失礼いたしました。
本年も変わらぬお付き合いをいただけましたら幸いです。
なかなかお会いできませんが、またお目にかかれる日を楽しみにしております。
暑中見舞いや残暑見舞いでは、季節感と相手の体調を気づかう言葉を組み合わせると良い印象になります。
暑い日が続いておりますが、お変わりなくお過ごしでしょうか。
どうぞご自愛のうえ、健やかな夏をお過ごしください。
久しぶりの相手には、「久しぶりにお便りさせていただきました」「ふと〇〇さんのお顔を思い出し、ペンをとりました」などの一文を足すと、自然な流れで季節の挨拶と近況をつなげることができます。
疎遠になっていたことをさりげなくお詫びするときの文例
しばらく連絡をしていないと、「今さら手紙を出してもいいのかな」と不安になることがありますよね。
そんなときは、長く連絡できなかったことに軽く触れつつ、言い訳を並べすぎないのがポイントです。
例えば、恩師や親戚に向けては、次のような表現が使いやすくなります。
長らくご無沙汰してしまい、大変失礼いたしました。
お変わりなくお過ごしでしょうか。
日々の忙しさにかまけてしまい、なかなかご連絡も差し上げず心苦しく思っておりました。
ふと〇〇さんのお顔を思い出し、この機会に近況をお伝えしたいと思い、筆をとりました。
おかげさまで、こちらは元気に暮らしております。
仕事でも少しずつ新しいことに挑戦しながら、充実した毎日を送っています。
突然のお便りで驚かせてしまったかもしれませんが、またお時間のあるときにでも、近況をお聞かせいただけたらうれしいです。
友人宛てであれば、もう少しくだけた言い方でも構いません。
すっかりご無沙汰してしまってごめんね。
元気にしているかな。
気づけば連絡もしないまま時間がたってしまい、ずっと気になっていました。
ふと一緒に行った旅行の写真を見返して、懐かしくなって手紙を書いています。
このように、「連絡できなかったことを謝る一文」+「相手を思い出したきっかけ」+「今の自分の様子」の順に書くと、重くなりすぎず、素直な気持ちが伝わります。
相手の心に響く言葉選びとフレーズのコツ
一文目で「読んでよかった」と思ってもらえるあいさつ文
手紙の印象を大きく左右するのが、いちばん最初の一文です。
ここで冷たい印象になってしまうと、そのあとの温かい内容も伝わりにくくなってしまいます。
久しぶりの相手には、できるだけ柔らかく、相手を気づかう気持ちがにじむあいさつを選ぶのがおすすめです。
「ご無沙汰しております。」という一文だけで終わらせず、そのあとに一言を足してみましょう。
例えば、
「ご無沙汰しております。お変わりなくお過ごしでしょうか。」
「大変ご無沙汰しております。その後お元気でお過ごしのことと存じます。」
と続けると、「久しぶりだけれど、こちらのことを気にかけてくれているんだな」と感じてもらえます。
友人宛てであれば、少しくだけて、
「お久しぶりです。元気にしてるかなと思いながら、この手紙を書いています。」
のように、心の動きが伝わる一文にしても素敵です。
大切なのは、最初の一文で「連絡が途切れていたことを気まずがる」のではなく、「今、手紙を書けていることがうれしい」という気持ちをにじませることです。
関係性に合わせた丁寧語・敬語・カジュアル表現の使い分け
言葉の丁寧さは、相手との距離感を表す大切なサインです。
久しぶりの相手だからこそ、少し丁寧寄りにしておくと、まず間違いがありません。
恩師や目上の方には、「〜しております」「〜いただきありがとうございます」「〜のことと存じます」といった丁寧な敬語を中心に使いましょう。
親戚であっても、自分より年上の方には、「〜されていますか」「〜でしょうか」といった丁寧語を意識しておくと安心です。
一方で、同年代の友人や、もともとタメ口で話していた相手には、手紙でも完全にかしこまる必要はありません。
「〜しているよ」「〜だったよ」のような普段の話し言葉に、ところどころ「ごめんね」「ありがとう」を添えるだけで、十分ていねいな印象になります。
迷ったときは、「相手に直接会ったとき、どのくらいの敬語で話すか」を思い浮かべてみてください。
そのときの会話のトーンを、そのまま文章に移してあげるイメージで書くと、自然な言葉選びになりやすいです。
重くなりすぎない感謝・ねぎらいの伝え方
久しぶりの手紙だと、「お世話になったからしっかりお礼を言わなくては」と思うあまり、少し重い文面になってしまうことがあります。
感謝の言葉はとても大切ですが、長々と謝罪や反省を書き連ねてしまうと、読む側が申し訳なく感じてしまうこともあります。
感謝を伝えるときは、
「具体的な一場面」+「今も役に立っていること」
をセットにして書いてみましょう。
例えば恩師宛てであれば、
「就職活動のときに、何度も面接練習に付き合ってくださったことを、今でもよく思い出します。」
「先生に教えていただいた『どんなときも相手の立場に立って考えなさい』という言葉が、仕事で悩んだときの支えになっています。」
といった具合に、印象に残っているエピソードを一つだけ選んで書くだけで、気持ちはしっかり伝わります。
ねぎらいの言葉を添えるときも、
「お忙しい毎日かと存じますが、どうかご無理のないようお過ごしください。」
「ご家族皆さまおそろいで、穏やかな毎日を過ごされますようお祈りしております。」
など、相手の生活を思いやるひと言を入れると、温度のある文章になります。
感謝やお詫びの言葉は、何度も繰り返さず、一度しっかり、短く、心を込めて書くのがちょうど良いバランスです。
読み終わりの印象を良くする締めくくりフレーズ集
手紙の最後の数行は、読んだあとの余韻をつくる大切な部分です。
ここで急に事務的な言葉になってしまうと、それまでの温かい文章がもったいなく感じられてしまいます。
締めくくりには、「相手の健康を気づかう言葉」+「またつながりたいという気持ち」を入れるのがおすすめです。
例えば、親戚や恩師に向けては、
「季節の変わり目で体調を崩しやすい時期かと存じます。どうぞお体を大切になさってください。」
「またお目にかかれる日を、心より楽しみにしております。」
といったフレーズがよく使われます。
友人宛てであれば、少しくだけて、
「体に気をつけて、無理しすぎないようにね。」
「またタイミングが合うときにでも、一緒にご飯に行けたらうれしいです。」
などと書くと、やわらかい雰囲気のまま手紙を終えることができます。
さらに、久しぶりの相手には、
「お忙しい中、最後まで読んでくださりありがとうございました。」
「突然のお便りで驚かせてしまったかもしれませんが、少しでも近況をお伝えできればと思い筆をとりました。」
といった一文を添えておくと、「読んでくれてありがとう」という気持ちが自然と伝わります。
結びの言葉は、長く書きすぎる必要はありません。
短くても、相手を思う気持ちが素直に込められていれば、それだけで十分温かい締めくくりになります。
そのまま使える手紙テンプレート集(書き方フォーマット付き)
親戚向けの基本テンプレート(近況報告+季節の挨拶)
親戚向けの手紙は、少し丁寧めの言葉づかいで、家族ぐるみの近況や季節の話題を入れると読みやすくなります。
以下は、そのまま書き写しても、アレンジして使ってもらいやすい形のフォーマットです。
――――――――――――――――――
〇〇県〇〇市
〇〇町〇丁目〇番〇号
令和〇年〇月〇日
〇〇 〇〇様
ご無沙汰しております。
朝晩はまだ冷え込む日もありますが、いかがお過ごしでしょうか。
こちらはおかげさまで、家族一同元気に暮らしております。
私自身は仕事にもだいぶ慣れ、忙しくも充実した毎日を送っております。
先日は、近くの公園で満開の桜を眺めながら、子どもの成長ぶりにあらためて驚かされました。
ふと〇〇さんとご一緒したお花見を思い出し、懐かしい気持ちになり、筆をとった次第です。
なかなかご挨拶にうかがえず心苦しく思っておりますが、また落ち着きましたら、ゆっくりお話しできればうれしく存じます。
季節の変わり目で体調を崩しやすい時期ですので、どうぞお体を大切になさってください。
まずは書中にて、近況のご報告とご挨拶まで。
〇〇 〇〇
――――――――――――――――――
住所や時候の挨拶、家族の様子などを自分の状況に合わせて差し替えて使ってみてください。
友人向けの基本テンプレート(カジュアル寄り+少し丁寧)
友人向けの手紙は、普段の話し方に近い表現で大丈夫ですが、大人同士のやり取りとして少しだけ丁寧さを足しておくと、久しぶりでも自然な印象になります。
――――――――――――――――――
〇〇ちゃんへ
お久しぶりです。
元気にしているかな。
気づけば、前に会ってからずいぶん時間がたってしまいました。
なかなか連絡できないままだけれど、いつもどこかで〇〇ちゃんのことを思い出しています。
私は相変わらず仕事に追われつつも、休日にはカフェ巡りを楽しんだりして、なんとか元気に過ごしています。
この前、昔一緒に行った〇〇駅前のカフェの前を通りかかって、懐かしくなって、手紙を書きたくなりました。
最近の〇〇ちゃんは、どんな毎日を送っているのかな。
お仕事は相変わらず忙しいと思うけれど、体を壊さないように無理しすぎないでね。
落ち着いたら、またゆっくりごはんでも行けたらうれしいです。
お返事は、本当に時間のあるときで大丈夫なので、気が向いたら近況を聞かせてください。
それでは、季節の変わり目なので、お互い体調には気をつけて過ごそうね。
〇〇より
――――――――――――――――――
相手の名前の呼び方や、よく一緒に行っていた場所などを、自分たちの関係に合わせて書き換えてみましょう。
恩師・お世話になった方へのテンプレート(感謝メイン)
恩師やお世話になった上司など、目上の方への手紙は、感謝の気持ちと近況報告を軸に、ていねいな敬語でまとめるのが基本です。
――――――――――――――――――
〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号
令和〇年〇月〇日
〇〇学校
〇〇 〇〇先生
大変ご無沙汰しております。
〇〇学校でお世話になりました〇〇〇〇です。
卒業から〇年が経ちましたが、先生にはお変わりなくお過ごしのことと存じます。
私の方は、おかげさまで現在は〇〇の仕事に就き、日々学びながら過ごしております。
在学中は、部活動や進路のことで何度もご相談に乗っていただき、本当にありがとうございました。
特に、進路に悩んでいたときにいただいた「自分で選んだ道なら、どんな道でも正解になる」という言葉は、今も折に触れて思い出しています。
私事ではございますが、このたび〇月より、新たに〇〇の部署で働くこととなりました。
まだまだ未熟ではありますが、先生に教えていただいたことを胸に、一歩ずつ成長していければと考えております。
お忙しい毎日かと存じますが、どうぞお体には十分お気をつけください。
またいつか、直接お目にかかって近況をご報告できましたらうれしく存じます。
まずは書中にて、近況のご報告とお礼まで申し上げます。
〇〇〇〇
――――――――――――――――――
エピソードの部分を、自分の心に残っている出来事に置き換えると、ぐっと気持ちのこもった一通になります。
ビジネス・仕事関係の相手向けフォーマルテンプレート
ビジネスや仕事でお世話になった方へは、現在の関係性に配慮しながら、かしこまりすぎず、失礼のない文章を意識しましょう。
退職後の近況報告や、お礼のお便りとして使いやすい形のテンプレートです。
――――――――――――――――――
〇〇株式会社 〇〇部
〇〇 〇〇様
平素より大変お世話になっております。
元〇〇株式会社の〇〇〇〇と申します。
退職のご挨拶からすっかりご無沙汰してしまい、失礼いたしました。
皆さまにはお変わりなくご活躍のことと存じます。
このたび、ご報告かたがた近況をお伝えしたく、筆をとりました。
昨年〇月より、〇〇業界の〇〇株式会社にて、営業職として勤務しております。
以前、御社とのプロジェクトで学ばせていただいたことが、現在の業務にも大変役立っております。
改めて、在職中にさまざまなご指導を賜りましたことに、心より感謝申し上げます。
今後も、いただいたご縁を大切にしながら、一つひとつの仕事に真摯に取り組んでまいります。
お忙しいところ恐縮ではございますが、皆さまのご健康とさらなるご発展をお祈り申し上げます。
略儀ながら、書中をもちましてご挨拶申し上げます。
〇〇〇〇
――――――――――――――――――
今も取引や業務上の関わりがある相手かどうかによって、「元」「前職」などの書き方を調整して使ってみてください。
まとめ 久しぶりの手紙だからこそ「今の気持ち」を素直に届けよう
久しぶりの相手に手紙を書こうとすると、何から書けばよいか分からず、つい先延ばしにしてしまいがちです。
ですが、マナーや構成の基本をおさえ、相手との関係性に合わせて言葉を選べば、特別な文才がなくても十分に気持ちの伝わる一通になります。
この記事では、「ご無沙汰しております」の使い方や、手紙とLINEの使い分け、親戚・友人・恩師・仕事関係の方など相手別の書き方のコツをご紹介してきました。
さらに、結婚や出産、転職、引っ越し、季節の挨拶など、さまざまなシーンで使える文例や、すぐに書き始められるテンプレートもお届けしました。
大切なのは、完璧な文章を目指すことではなく、「今の自分の気持ち」と「相手を思う気持ち」を素直な言葉で綴ることです。
多少言い回しが不器用でも、あなたのことを思い浮かべながら書かれた一通は、きっと相手の心に温かく届きます。
この記事の例文やフレーズをうまく組み合わせながら、まずは短い一通からで構いませんので、久しぶりのあの人に、あなたの言葉で手紙を届けてみてくださいね。
